Research groups

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Agrochemicals & Environmental Chemistry Group

生物制御化学グループ

グループリーダー紹介

メンバー紹介

小林 修
副主席研究員
グループリーダー
横井 大洋
副主任研究員
博士研究員
布川真理奈
副主任研究員
立元 智子 副主任研究員
砂川 彩 研究員
中静 誠仁 研究員

 

研究内容

研究概要

機能制御物質の創製と環境配慮型反応の開発
本グループでは、有機合成化学や複素環化学を基軸として、生物制御物質や環境に配慮した反応の創製研究に取り組んでいます。新しい生物制御物質(主に化学農薬、抗菌剤、防カビ剤、防藻剤)は、化学的・生化学的な仮説あるいは計算化学に基づき分子設計した標的化合物を効率よく合成し、各種評価を進め、早期の開発候補化合物の創出を目指しています。また、環境意識の高まりから持続可能な社会の実現に向けたリサイクル技術や二酸化炭素を利用する反応開発にも精力的に取り組んでいます。他方、これまでの合成研究の知見を援用し、電子光学機能を有する機能性モノマー等の探索研究にも携わっています。さらには、自ら見出したこれらの有用化合物を簡便に効率よく製造できる工業的な製造方法を開発し、早期の実用化も目指しています。

研究トピックス

【祝】日本農薬学会奨励賞受賞

生物制御化学グループ 横井大洋副主任研究員が、

(令和5年度)日本農薬学会第49回大会において日本農薬学会奨励賞を受賞しました。
 『昆虫ホルモン様活性化合物の合成・評価・デザインに関する研究
 おめでとうございます!

https://pssj2.jp/congresses/49/taikai49.html


 

■新しい揮発性有機化合物(VOC)捕捉剤の開発
自動車や住宅のVOC対策に有効な捕捉剤「開発名:AC454」は、当グループが見出した新しいアルデヒド捕捉剤です。近年、自動車内や住宅室内のVOC排出濃度等の規制が強化され、高性能なVOC捕捉剤のニーズが高まっています。しかしながら、これまでのVOC捕捉剤では、自動車内装材等から発生するアセトアルデヒドやアミン類の捕捉能が低いという課題がありました。AC454は、アセトアルデヒドやアミン類に対して、高い捕捉能を有しています。そのため、自動車内装材等の部材に吹き付けるだけで、部材から発生するアルデヒド類やアミン類を大幅に低減することが可能です。さらに、AC454で処理した部材は、空間環境中のアルデヒド類やアミン類を捕捉する効果も有することが実証されています。本剤は、近日中に商品化され、AC454を有効成分として含む溶剤が販売される予定です。
■光学薄膜の開発研究
屈折率は光学素子を設計する上で重要な要素であり、材料中に屈折率の異なる微細領域を集積することで、例えば光導波路、ホログラム素子、回折格子等を設計できます。このような微細な屈折率パターンを形成するためには、ナノインプリント法、多層押出法が用いられてきましたが、どちらも複雑な製造装置と工程が課題とされてきました。紫外光露光処理を用いて屈折率を大きく変化させられる透明高分子を用いた屈折率変換材料は、このような応用に幅広く適用可能であると考えらます。本研究では、アミド構造を有する重合性化合物、及びそれから得られる重合体を紫外光により感光させることで屈折率が正に変化すること、該重合体を含む薄膜が光学用途に使用できることを見出しました。今後も新たな光学樹脂膜用モノマーの開発に向けた研究を行ってまいります。
■液晶用光配向剤の開発
液晶表示素子には様々な材料が使用されており、その品質の向上が常に求められています。その品質は配向膜の性能に依存している部分があります。

主鎖にアゾベンゼン骨格を有する液晶ディスプレイ用ポリイミド光配向膜は、液晶分子の配向性制御が高く、熱・光・薬品に対して安定で、高速動作に対応可能な配向膜として注目されています。本グループでは、非対称且つ特異な反応性置換基を有するアゾベンゼン誘導体及びその製造方法を創製し、光配向剤の開発に携わっています。

研究テーマ

1.作物保護物質の創製研究
2.環境配慮型反応の開発
3.光学特性制御を指向した機能性材料の開発
 

グループニュース

発表論文・著書

(1) 化学農薬・生物農薬およびバイオスティミュラントの創製研究動向; 平井憲次,小林修, 第8章 最新のフッ素系農薬の変遷, pp 231-263 (2023). 

外部リンク


(2) Ogawa, Y.; Tokunaga, E.; Kobayashi, O.; Hirai, K.; Shibata, N. iScience 202023, 101467 (Open access).

(3) フッ素系農薬の動向; 平井憲次,小林修, 有機フッ素化合物の最新動向, pp 161-182 (2018).


公開特許

特開2023-036512

4-ブロモイソチアゾリノン誘導体の製造方法、および4-ブロモイソチアゾリノン誘導体


特開2023-019900

光配向方式の液晶配向膜を形成するための光配向用液晶配向剤、液晶配向膜、およびこれを用いた液晶素子


特開2022-142780

光反応性ポリマー、モノマー、光学フィルム


特開2022-001620

重合性化合物、重合体、光学薄膜


特開2021-155381

O-置換ヒドロキシルアミン誘導体の製造方法


特許6907424(特願2021-080785)

ジアミン化合物、ポリマー、液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子、並びに、液晶配向膜の製造方法、ジアミン化合物の製造方法、ジニトロ化合物及びジニトロ化合物の製造方法、保護ジアミノ化合物


特開2021-023618

アルデヒド類の捕捉剤


特開2021-023616

アルデヒド類の捕捉剤


特開2020-158452

α-(アミノオキシ)カルボン酸類の製造方法


特開2020-006364
アルデヒド含有水用処理剤

特開2020-006161

アルデヒド捕捉剤

特開2020-006160

アルデヒド捕捉剤

特開2020-006159

アルデヒド捕捉剤

特開2020-006158

消臭性構造物

特開2019-206482

ピラゾール誘導体、その製造方法及びそれを有効成分として含有する農園芸用殺虫剤

特開2019-187817

アルデヒド類の捕捉剤

特開2019-156841

アゾベンゼン誘導体及びその製造方法

特開2018-108578
アルデヒド捕捉剤


特開2018-108360
アルデヒド捕捉剤

連絡先

小林 修
副主席研究員
公益財団法人相模中央化学研究所
生物制御化学グループリーダー
〒252-1193 神奈川県綾瀬市早川2743-1
TEL: 0467-77-4116(居室)0467-77-2445 (実験室)
FAX: 0467-77-4113
E-Mail: okobayashi”at”sagami.or.jp (“at”を@に置換して下さい。)               


Osamu KOBAYASHI
Senior Fellow
Agrochemicals & Environmental Chemistry Group Leader 

Sagami Chemical Research Institute
Hayakawa 2743-1, Ayase, Kanagawa 252-1193, JAPAN
Phone: +81-467-77-4116 (office) / +81-467-77-2445 (lab.)
Fax: +81-467-77-4113
E-Mail: okobayashi”at”sagami.or.jp (replace “at” with @)

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