生物制御化学グループ
メンバー紹介
研究内容
研究概容
新しい生物制御物質及び環境保全物質、並びに機能性材料の分子設計と合成
有機合成や複素環化学を基軸として、新しい生物制御物質や環境保全物質、機能性材料の創製研究に取り組んでいます。生物制御物質(主に化学農薬、防カビ剤、防藻剤)の創製研究では、化学的あるいは生化学的な仮説に基づき分子設計した標的化合物を効率よく合成し、それら合成した化合物の生物活性試験や作用機構の解明研究は、賛助会社や大学等と協同して進め、早期の開発候補化合物の創出を目指しています。また、農薬開発で培った合成技術を援用し、環境保全物質の創製に向けて、アルデヒドなどの揮発性化学物質(VOC)捕捉剤の開発を継続的に推進する一方、液晶用光配向膜用原料として有用な機能性アミン類の合成や、UV感光材料などの機能性材料の開発にも取り組んでいます。更には、これら有機化合物の工業的な製造方法を開発し、その早期の実用化を目指しています。
研究トピックス
■新しい揮発性有機化合物(VOC)捕捉剤の開発
自動車や住宅のVOC対策に有効な捕捉剤「開発名:AC454」は、当グループが見出した新しいアルデヒド捕捉剤です。近年、自動車内や住宅室内のVOC排出濃度等の規制が強化され、高性能なVOC捕捉剤のニーズが高まっています。しかしながら、これまでのVOC捕捉剤では、自動車内装材等から発生するアセトアルデヒドやアミン類の捕捉能が低いという課題がありました。AC454は、アセトアルデヒドやアミン類に対して、高い捕捉能を有しています。そのため、自動車内装材等の部材に吹き付けるだけで、部材から発生するアルデヒド類やアミン類を大幅に低減することが可能です。さらに、AC454で処理した部材は、空間環境中のアルデヒド類やアミン類を捕捉する効果も有することが実証されています。本剤は、近日中に商品化され、AC454を有効成分として含む溶剤が販売される予定です。
自動車や住宅のVOC対策に有効な捕捉剤「開発名:AC454」は、当グループが見出した新しいアルデヒド捕捉剤です。近年、自動車内や住宅室内のVOC排出濃度等の規制が強化され、高性能なVOC捕捉剤のニーズが高まっています。しかしながら、これまでのVOC捕捉剤では、自動車内装材等から発生するアセトアルデヒドやアミン類の捕捉能が低いという課題がありました。AC454は、アセトアルデヒドやアミン類に対して、高い捕捉能を有しています。そのため、自動車内装材等の部材に吹き付けるだけで、部材から発生するアルデヒド類やアミン類を大幅に低減することが可能です。さらに、AC454で処理した部材は、空間環境中のアルデヒド類やアミン類を捕捉する効果も有することが実証されています。本剤は、近日中に商品化され、AC454を有効成分として含む溶剤が販売される予定です。
■液晶用光配向剤の開発
液晶表示素子には様々な材料が使用されており、その品質の向上が常に求められています。その品質は配向膜の性能に依存している部分があります。
主鎖にアゾベンゼン骨格を有する液晶ディスプレイ用ポリイミド光配向膜は、液晶分子の配向性制御が高く、熱・光・薬品に対して安定で、高速動作に対応可能な配向膜として注目されています。本グループでは、非対称且つ特異な反応性置換基を有するアゾベンゼン誘導体及びその製造方法を創製し、光配向剤の開発に携わっています。■ピラゾール系殺菌剤の鍵中間体の製造技術の開発
ミトコンドリア呼吸鎖電子伝達系複合体II阻害剤(殺菌剤)の鍵中間体である3-(フルオロアルキル)ピラゾール-4-カルボン酸エステルを、爆発性のない含水メチルヒドラジンを用い、高収率かつ高選択的に製造する技術です。
□平成27年度全国発明表彰(第2表彰区分)において、上記技術の「ピラゾールカルボン酸エステルの製造技術の発明」で、「21世紀発明奨励賞」を受賞しました。
研究テーマ
1.生物制御物質の創製研究
2.環境保全物質の開発
3.光学特性の制御を指向した機能性材料の開発
2.環境保全物質の開発
3.光学特性の制御を指向した機能性材料の開発
グループニュース
2021-01-18 | 第24回農薬相模セミナーで公開したフッ素系農薬のレヴューを一部改訂しました。 |
2021-01-13 | 第24回農薬相模セミナー(オンライン)を開催しました。 多数のご参加ありがとうございました。 |
2020-11-02 | 第24回農薬相模セミナー(オンライン)の案内を掲載しました。詳細はセミナーフォーラムのページをご参照ください。 |
2020-09-03 | Cell Press社が提供するオープンアクセス・ジャーナル「iScience」に、名古屋工業大学の柴田先生らとの共著によるフッ素系農薬の総説が掲載されました。 Ogawa, Y.; Tokunaga, E.; Kobayashi, O.; Hirai, K.; Shibata, N. iScience 2020, 23, 101467 (Open access). |
2020-07-01 | 彦坂綾音研究員がグループに加わりました。 |
2020-06-15 | 第17回フッ素相模セミナーはコロナ禍のため開催延期になりましたが、
恒例の「フッ素系農薬のレヴュー2020」を掲載しました。 |
2020-03-16 | 下平伸吾博士研究員が所員としてグループに加わりました。 |
2020-03-02 | 小俣大智研究員が所員としてグループに加わりました。 |
2020-01-10 | 第23回農薬相模セミナーを2020年1月9日~10日に開催しました。
多数のご参加ありがとうございました。 |
2019-10-01 | 中嶋菜摘研究員が所員としてグループに加わりました。 |
2019-10-01 | 西浦利紀博士研究員が電子材料化学グループに転属になりました。 |
2019-06-10 | 第16回フッ素相模セミナーを開催しました。 当日配布しました「フッ素系農薬のレヴュー」を掲載しました。 |
2019-05-16 | 砂川彩研究員が所員としてグループに加わりました。 |
2019-04-01 | 小林修副主任研究員が、グループリーダーに就任しました。 |
2019-04-01 | 横井大洋博士研究員が所員としてグループに加わりました。 |
2019-04-01 | 西浦利紀博士研究員が所員としてグループに加わりました。 |
2019-04-01 | 北里大学理学部4年生の島田裕夢君が外研生としてグループに加わりました。 |
2019-01-10 | 第22回農薬相模セミナーを開催しました。 当日配布しました「フッ素系農薬のレヴュー」を掲載しました。 |
発表論文・著書
(1) Ogawa, Y.; Tokunaga, E.; Kobayashi, O.; Hirai, K.; Shibata, N. iScience 2020, 23, 101467 (Open access).
(2) フッ素系農薬の動向; 平井憲次,小林修, 有機フッ素化合物の最新動向, p161-182 (2018).
公開特許
特開2020-006364
アルデヒド含有水用処理剤
特開2020-006161
アルデヒド捕捉剤
特開2020-006160
アルデヒド捕捉剤
特開2020-006159
アルデヒド捕捉剤
特開2020-006158
消臭性構造物
特開2019-206482
ピラゾール誘導体、その製造方法及びそれを有効成分として含有する農園芸用殺虫剤
特開2019-187817
アルデヒド類の捕捉剤
特開2019-156841
アゾベンゼン誘導体及びその製造方法
特開2018-108578
アルデヒド捕捉剤
アルデヒド捕捉剤
特開2018-108360
アルデヒド捕捉剤
特開2017-214289アルデヒド捕捉剤
ピラゾリノン誘導体、その製造方法及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2016-060742
ピラゾリノン誘導体、その製造法及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2016-056158
ピラゾリン−3−オン誘導体、その製法及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2016-056157
ピラゾリン−3−オン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2016-056156
ピラゾリノン誘導体、その製法及びそれを有効成分として含有する除草剤
WO2016/039404
ピラゾリノン誘導体、その製造方法、及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2015-000848
オキシム誘導体、それの製造方法及びそれを有効成分として含有する殺虫剤
WO2014/142308
双環性ピラゾリノン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤
WO2014/142307
双環性ピラゾリノン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤
ピラゾリノン誘導体、その製造法及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2016-056158
ピラゾリン−3−オン誘導体、その製法及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2016-056157
ピラゾリン−3−オン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2016-056156
ピラゾリノン誘導体、その製法及びそれを有効成分として含有する除草剤
WO2016/039404
ピラゾリノン誘導体、その製造方法、及びそれを有効成分として含有する除草剤
JP 2015-000848
オキシム誘導体、それの製造方法及びそれを有効成分として含有する殺虫剤
WO2014/142308
双環性ピラゾリノン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤
WO2014/142307
双環性ピラゾリノン誘導体及びそれを有効成分として含有する除草剤
連絡先
小林 修
副主任研究員
公益財団法人相模中央化学研究所 生物環境化学領域
副主任研究員
公益財団法人相模中央化学研究所 生物環境化学領域
生物制御化学グループ(旧創薬化学グループ)
〒252-1193 神奈川県綾瀬市早川2743-1
TEL: 0467-77-2445 (実験室)
FAX: 0467-77-4113
E-Mail: okobayashi"at"sagami.or.jp ("at"を@に置換して下さい。)
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Osamu KOBAYASHI
Senior Research Scientist (Group Leader)
Agrochemicals & Environmental Chemistry Group
〒252-1193 神奈川県綾瀬市早川2743-1
TEL: 0467-77-2445 (実験室)
FAX: 0467-77-4113
E-Mail: okobayashi"at"sagami.or.jp ("at"を@に置換して下さい。)
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Osamu KOBAYASHI
Senior Research Scientist (Group Leader)
Agrochemicals & Environmental Chemistry Group
Field of Biological and Environmental Chemistry
Sagami Chemical Research Institute
Hayakawa 2743-1, Ayase, Kanagawa 252-1193, JAPAN
Phone: +81-467-77-2445(office & lab.)
Fax: +81-467-77-4113
E-Mail: okobayashi"at"sagami.or.jp (replace "at" with @)
Sagami Chemical Research Institute
Hayakawa 2743-1, Ayase, Kanagawa 252-1193, JAPAN
Phone: +81-467-77-2445(office & lab.)
Fax: +81-467-77-4113
E-Mail: okobayashi"at"sagami.or.jp (replace "at" with @)