本文へ移動

事業概要

研究の目的

所長 相原秀典
 
「有機合成化学を用いて社会の発展に寄与する有用物質及びその製造方法を創出する」
 
 本研究所は、産官学とは異なる独自の創立基盤に立脚した研究機関として、1963年に設立されました。その後、半世紀以上に渡り、卓越した有機合成力と化学への情熱を以って、多くの有用な化学技術を創出し、我が国の化学産業の発展に貢献してまいりました。
 
■社会環境の変化
 新しい令和の時代の幕開けに際し、日本の産業界は経済のグローバル化に対応する国際競争力の強化や、AI、IoTを中心とした第4次産業革命への対応など、目まぐるしい構造変化の只中にあります。一方で、地球温暖化や発展途上国の人口増加に伴う食糧増産や飲料水の確保、環境保全の問題など、化学産業が中長期的な視点で取り組むべき課題が顕在化しています。
 
■公益の増進:化学による社会貢献
 このような環境の中、本研究所は、新しい学術分野・産業分野の開拓に繋がる先端的な技術シーズを生み出す研究開発を推進し、化学産業の持続的成長および産業競争力をもたらす革新的技術の創成を目指します。本年度は、次の3分野に重点的に研究資源を配分し、研究開発を加速します。
 
機能性材料分野:次世代の情報通信技術の基盤となる半導体や表示素子などに求められる電子的・光学的機能材料の開発
環境関連分野 :食糧生産性の向上に必要不可欠な化学農薬や、生活環境に有害な化学物質の除去能を有する機能性分子の創製
技術開発分野 :独自に見出した有用物質、あるいは産業的ニーズの高い化合物の革新的製造プロセスの開発
 
2019年7月1日
常務理事 所長 相原秀典

公益目的事業

1.研究に関する事業

 研究事業は本研究所が掲げる公益目的事業の基軸となる事業です。新しい学術分野を切り開く独創性のある学術研究及び今後の社会ニーズに応え得る科学技術の開発研究を本事業の目的としています。
■研究事業
 本研究所は単なる既存の知識の組み合わせによる技術の改良や学問的追究のみに終わる研究ではなく、化学工業に有用な原理的あるいは革新的な化学技術の発見、発明を指向した研究を行っております。
■共同研究事業
 本研究所で見出した化学技術を社会ニーズに直結した実用化技術へと成熟させるために、広く産業界との共同研究を積極的に実施し、研究成果の早期の結実を目指しています。また、研究員を相互に派遣することで市場ニーズや技術課題の共有化を深め、工業化のための効率的な共同研究を推進しています。

2.研究成果等を広く一般の利用に供する事業

■広報事業
 本研究所で生まれた新しい研究成果は、逸早く特許出願や新聞発表、学会発表、学術論文投稿等を通じて社会に公開し、科学技術の発展や学術の進化への貢献を目指しています。
■技術交流事業
 研究開発の学術的な質の向上と科学的な深化を進めるために、著名な研究者による講演会や定期的な学術セミナー等を開催し、大学や産業界の多分野の研究者や技術者との意見・情報交換の場を提供することで、最新の学術・技術情報の共有化を図っています。
  ・フッ素相模セミナー(毎年6月開催)
  ・材料相模セミナー(毎年10月開催)
  ・農薬相模セミナー(毎年1月開催)
■技術ライセンス並びにコンサルティング事業
 本研究所で生まれた新しい化学技術は、産業界から要望があれば可能な範囲でライセンスいたします。また、蓄積した知見や技術を産業界に役立てるため、所外からの要請に応じて、分析・試験等を含む化学技術に関するコンサルティングを行います。

3.人材育成に関する事業

 自然科学の分野における国際競争力を高め、質の高い研究成果を創生するための基盤は「人」であり、創造性豊かで挑戦意欲を持った研究者を育てる人材育成事業も、本研究所の重要な公益目的事業の一つです。また、近隣の大学等から卒業研究生や大学院生、インターンシップ学生を受け入れ、主に化学に関わる基礎から高度な専門的研究に関する教育及び研究指導を行うとともに、本研究所の研究員を非常勤講師や連携教員として派遣することで、大学等での高等教育の一翼を担っています。

研究部門

材料化学部門

 材料化学部門は、有機材料化学グループ、電子材料化学グループ、無機材料化学グループ、高分子化学グループ及び機能性高分子グループで構成され、主に有用な機能物質の創製を目指して研究展開を図ります。
 材料化学部門が取り組む有用な機能物質の開発研究では、「n型ドーパント材料、電子輸送材料、正孔阻止材料、ホスト材料及び正孔輸送材料などの有機EL用材料」や、「生体プローブ用色素」、「撮像素子用機能性色素」などの有機光電子材料;「絶縁性や離型性能等を付与したケイ素系材料」、「イオン捕集能を持つ金属酸化物」などの機能性無機材料;「含フッ素ポリマー前駆体」、「温度応答性を持つ機能性バイオマテリアル」、「π電子系高分子材料」、「異種材料接着性ポリマー」、「水処理用ポリマー」などの機能性ポリマー材料の開発などを目指します。

生物環境化学部門

 生物環境化学部門は、生物制御化学グループ及び生命化学グループから成り、主に有用な生理活性物質の創製、環境保全技術の開発、さらには細胞外小胞の新規な分離・精製技術の開発に取り組みます。
 生物環境化学部門では、農作物の生産性向上に必要不可欠な化学農薬や、人々の生活環境を守るアルデヒド捕捉剤などの環境保全物質、さらにはバイオマーカーとして有用な細胞外小胞の分離・精製を可能とするアフィニティークロマトグラフィーに用いる高機能リガンドやそれらを有機系材料と複合化した新しい分離材の開発に取り組んでいます。また、微生物由来の酵素による炭酸カルシウムの生成を利用したバイオセメンテーション技術の開発と、それらの環境負荷の小さい地盤改良への応用展開を図ります。

化学技術開発部門

 化学技術開発部門は、精密有機化学グループ及び触媒有機化学グループで構成され、主に有用物質の製造法(新手法)の開発を目指す研究に取り組みます。
 化学技術開発部門では、次世代の化学産業を担う有用物質の創製とその効率的な生産技術の確立を目指して研究を行っています。プロセス研究では、「医農薬製造中間体等の有機ファインケミカルズ」や「フッ素系高分子モノマー」、「ポリウレタン樹脂製造用原料」などの低分子機能材料の製造法の開発、及び、「超高分子量ポリエチレンの製造」、「ナフサ留分からの芳香族炭化水素の製造」、「二酸化炭素変換反応」などに用いる触媒の開発を行います。また、「水系ウレタン樹脂用変性剤」や「ゼオライト合成用構造指向剤」などの有機系機能物質、「光応答性DNA」などの生体高分子化合物、「強発光性金属錯体」などの錯体化合物の創製研究にも取り組んでいます。
 

研究支援部門

 研究支援部門は、製造技術グループ(旧研究支援グループ)及び分析グループから成り、所内の研究グループの活動を多面的に支援する部門です。
 製造技術グループは、所内の研究グループが取り組む様々な合成研究に用いる原料化合物や共通中間体の合成、プロセス開発におけるスケールアップの実証、技術情報調査などの研究支援業務を通して研究所の効率的な研究活動の推進に寄与するグループです。また、研究開発に関わる外部機関からの支援要請に対しても、可能な範囲で引き受けます。
 分析グループは、NMR装置、単結晶X線回折装置および粉末X線回折装置などの構造解析装置、光分析装置(UV-Vis,FL,IR)、自動融点測定装置、熱分析装置およびBET測定装置などの物性測定装置、HPLC、GC-MS及びLC-MSなどの分離・分析装置を保有しています。これら分析機器類の保守点検に努め、常時信頼のおける分析データが得られるように維持管理し、各グループの分析業務の支援を行います。また、外部機関からの分析依頼にも応じます。
 
公益財団法人
相模中央化学研究所
〒252-1193
神奈川県綾瀬市早川2743-1
TEL.0467-77-4112
FAX.0467-77-4113
------------------------------
公益目的事業
1.研究に関する事業:学術や産業の進歩・発展に寄与するため、化学に関する基礎研究から産業界との共同研究まで、総合的な研究事業を展開します。
2.研究成果等を広く一般の利用に供する事業:本研究所で生まれた研究成果は逸早く特許出願、学会発表、学術論文投稿等を通じて社会に公開するとともに、 産業界の要望に応じて可能な範囲でライセンスいたします。
3.人材育成に関する事業:大学学部学生や大学院生を受け入れ、化学に関わる基礎から専門的な教育を実施します。
------------------------------
TOPへ戻る