事業概要

 

研究の目的

研究の目的
 
所長 平井憲次
 本研究所は、日本の科学産業の振興に資する独創的な科学技術を創出する研究機関として1963年に設立され、1965年より研究活動を開始しました。爾後半世紀余、本研究所は多くの有用な化学技術を創出し、化学産業の発展に大きく貢献してまいりました。この間、日本の化学工業は、幾多の大きな経済変動に揉まれながらも重要な基幹産業に成長してきましたが、近年の経済活動の急速なグローバル化に伴う国際競争の激化や国内労働人口の減少など、新たな産業構造への転換を求められています。また、一方では世界的な人口増大や新興国・途上国の経済成長による食糧・水・資源・エネルギーの逼迫や地球環境保全に対する社会的要請が高まるなど、化学産業が中長期的な視点で取り組むべき課題が顕在化してきています。
 このような国際情勢の中にあり、化学による社会貢献を究極の目標とする本研究所は、新領域・新分野の開拓に繋がる基礎研究を長期的視野に立って推し進め、新しい学術・産業分野を先導する先端的な技術シーズを生み出す研究開発や、化学産業の持続的な成長や産業競争力強化に繋がる革新的製造技術の開発に取り組んで行かなければなりません。特に、輸入に頼らざるを得ない化石燃料や希少元素などの資源を余すところなく有効に利用して、収益性の高い機能性化学製品を創製する研究開発や、高齢化が進む日本の将来のライフスタイルを先取りした安全安心な製品・サービスの提供など、化学産業が指向する新産業創成に関わる研究開発を推進しなければなりません。
 これらの課題を解決するためには、今まさに求められている社会ニーズを的確に捉えた付加価値の高い化学物質の創製、特に、IT産業の基盤となる次世代の半導体やセンサー、表示素子などに求められる電子的・光学的に優れた機能材料や、最先端の疾病治療技術として期待されている次世代抗体医薬品製造や再生医療に必要となる機能性生物素材、あるいは食糧の生産性向上に必須な農薬などの生物制御物質などの創製に加え、これら有用物質の経済合理的製造を可能にする革新的プロセスの開発が不可欠です。
 革新技術の創出は、純粋な好奇心と探究心に基づく基礎研究のみならず、成果に対する社会的責任に裏付けられた開発研究活動によってもたらされるものであります。本研究所は、長年にわたる有機合成やバイオ研究によって蓄積してきた高度な科学に関する知見を有効に活用し、一方で、生産設備面、製品評価面、原資面での不足を補うために広く産業界と連携を深めながら、現在そして将来の社会ニーズを的確に捉えた先進的な化学技術の創製と科学の進歩に貢献することを事業方針といたします。
 
平成29年7月1日
所長 平井憲次
 
 

公益目的事業

公益目的事業
 
1.研究に関する事業
研究事業は本研究所が掲げる公益目的事業の基軸となる事業です。新しい学術分野を切り開く独創性ある学術研究及び今後の社会ニーズに応え得る科学技術の開発研究を本事業の目的としています。
■研究事業
本研究所は単なる既存の知識の組み合わせによる改良技術の開発や学問的追究のみに終わる研究ではなく、化学工業に有用な原理的あるいは革新的な化学技術の発見、発明を指向した研究を行っております。
■共同研究事業
本研究所で見出した化学技術を社会ニーズに直結した実用化技術へと成熟させるために、広く産業界との共同研究を積極的に実施し、研究成果の早期の結実を目指しています。また、研究員を相互に派遣して情報交換を重ねて、市場ニーズや技術課題の共有化を深め、工業化のための効率的な共同研究を推進しています。
 
2.研究成果等を広く一般の利用に供する事業
■広報事業

本研究所で生まれた新しい研究成果は、逸早く特許出願や新聞発表、学会発表、学術論文投稿等を通じて社会に公開し、科学技術の発展や学術の進化への貢献を目指しています。
■技術交流事業
研究開発の学術的な質の向上と科学的な深化を進めるために、著名な研究者による講演会や定期的な学術セミナー等を開催し、大学や産業界の多分野の研究者や技術者との活発な意見・情報交換などの交流の場を提供することで、最新の学術・技術情報の共有化を図っています。
 ・フッ素相模セミナー(毎年6月開催)
 ・相模ケイ素材料フォーラム(毎年8月開催)
 ・材料相模セミナー(毎年10月開催)
 ・触媒相模セミナー(毎年11月開催)
 ・農薬相模セミナー(毎年1月開催)
■技術ライセンス並びにコンサルティング事業
本研究所で生まれた新しい化学技術は、産業界から要望があれば可能な範囲でライセンスいたします。また、本研究所で蓄積した知見や技術を産業界に役立てる目的で、所外からの要請に応じて、分析、試験、測定等を含む化学技術に関するコンサルティングを行います。
 
3.人材育成に関する事業
自然科学の分野における国際競争力を高め、質の高い研究成果を創生するための基盤は「人」であり、創造性豊かで挑戦意欲を持った研究者を育てる人材育成事業も、本研究所の重要な公益目的事業の一つです。また、近隣の大学等から卒業研究生や大学院生、インターンシップ学生を受け入れ、主に化学に関わる基礎から高度な専門的研究に関する教育及び研究指導を行うとともに、本研究所の研究員を非常勤講師や連携教員として派遣することで、大学等での高等教育の一翼を担っています。
 

研究部門

研究部門
 
プロダクツ研究部門
 プロダクツ研究部門は、有機材料化学グループ(旧先端物質化学グループ)、無機材料化学グループ、機能性材料グループ、分子機能化学グループ及び創薬化学グループで構成され、主に有用な機能物質の創製を目指して研究展開を図ります。
 プロダクツ研究部門が取り組む有用な機能物質の開発研究では、「電子輸送材料や正孔輸送材料などの有機EL用材料」や「n型及びp型有機半導体材料」、「ケイ素系絶縁材料や多孔質材料、固体表面処理剤等のケイ素系材料」、「ゼオライト合成用の構造規定剤やVOC捕捉剤、放射性物質吸着材、有害金属捕捉剤、液晶配向膜用材料などの機能性アミン類」などの有機系機能物質;「CVD・ALD・塗布用金属錯体及び金属-酸素クラスター」や「高機能性MOFs、強発光性金属錯体」などの錯塩・錯体化合物;「二次電池用正極材料、ゼオライト材料」などの無機系機能物質;「除草剤、殺虫剤、殺菌剤」などの生物制御物質の開発などに取り組みます。
 
 
プロセス研究部門
 プロセス研究部門は、精密有機化学グループ、触媒化学グループ、高分子化学グループ、生命化学グループ及び研究支援グループ(旧分析グループ)で構成され、主に有用物質の製造法(新手法)の開発を目指す研究に取り組みます。
 プロセス研究部門が取り組む有用物質の製造法の開発を目指す研究では、「医農薬・香料及びそれらの製造中間体」や「液晶性化合物や有機EL材料(正孔輸送材料)」「カラーフィルター用色素などの低分子機能材料」、さらには、「温度応答性ポリマーや導電性ポリマー、耐薬品性高機能ポリウレタン、水処理用ポリマーなどの機能性ポリマー」などの有用物質の効率的製造法の開発を行います。また、酵素や遺伝子、微生物を活用して、「細胞接着タンパク質や細胞分離用担体などの機能性生物素材」の生産法の開発に取り組み、再生医療分野における細胞分離技術の開発を目指します。
 
公益財団法人
相模中央化学研究所
〒252-1193
神奈川県綾瀬市早川2743-1
TEL.0467-77-4112
FAX.0467-77-4113
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公益目的事業
1.研究に関する事業:学術や産業の進歩・発展に寄与するため、化学に関する基礎研究から産業界との共同研究まで、総合的な研究事業を展開します。
2.研究成果等を広く一般の利用に供する事業:本研究所で生まれた研究成果は逸早く特許出願、学会発表、学術論文投稿等を通じて社会に公開するとともに、 産業界の要望に応じて可能な範囲でライセンスいたします。
3.人材育成に関する事業:大学学部学生や大学院生を受け入れ、化学に関わる基礎から専門的な教育を実施します。
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<<公益財団法人相模中央化学研究所>> 〒252-1193 神奈川県綾瀬市早川2743-1 TEL:0467-77-4112 FAX:0467-77-4113